バレエ床開発ストーリー
弊社のバレエ床の開発は、まず吉田が知り合いのバレエ講師の方々から、「床が固い」「滑る」といった話を多数お聞きしたところから始まりました。まだバレエ床の専門家が少なく、皆さんどこに相談したらよいのかわからないでいたのです。
そこで2010年、建築材料の専門家・村越と施工のプロ・桐林と一緒に、バレエ床の研究を始めました。バレエ床の研究をスタートすると、当時、偶然にも日本にバレエ床システムの輸入をはじめようとしていたASIA BALLET AGENCY 代表 谷口氏と出会い、スペシャル・パートナーシップを結ぶ事となりました。共同で力を合わせ取り組むことで、さらに研究・開発が加速しました。
まずは、日本の十数か所のスタジオと、日本以外のアジア諸国のスタジオの見学にうかがいました。その後、バレエの本場であるの欧州にも出向き、イギリス、フランス、モナコのトップレベルのバレエ団の視察を重ね、日本で見られない床組や、リノリウムの貼り方、バレエバーの種類の違い、特殊な鏡の貼り方などを知ることが出来ました。そうして約1年半かけてありとあらゆる情報を収集することができました。
視察の成果を日本に持ち帰り、試作を重ねます。ダンサーの方々にも協力を仰ぎ、実際に何度も踏んでいただきました。試行錯誤の上、ようやく良い床ができましたが、まだまだ完成ではありません。この床は安全なのか、硬さ試験にて性能を証明することになります。
東京から自社の床材料を車に積み込み、大阪の試験場まで夜通し運転して、着いてすぐに朝から晩までテスト実施。試験後に、ヘトヘトになりながらも、その晩みんなで食べた串揚げの味は立ち上げチームの良い思い出です。(※性能に関しては、硬さ試験の「試験結果」ご参照ください。)
こうして、ようやく日本のお客様に最適なバレエ床が完成致しました。
2015年秋からはさらに良いものご提供すべく、英国のバレエ床材メーカーのハーレクイン社と取引が始まり、パリ・オペラ座や英国ロイヤルバレエ団で使用されているバレエ床の表面材のリノリウムのご提案も出来る事になりました。
これからも「お客様にベストな環境を提供する」という理念のもと研究を重ね、バレエ床を開発・提供していきたいと思います。
JIS A 6519(床のかたさ試験方法)
床材の衝撃吸収性は、転倒衝突時の衝撃加速度(G値)で評価され、この値が小さいほど安全性は高くなります。
人間の頭部をモデルとした質量3.85kgの装置を、試料(床材)の測定点に規定の高さ(20cm)から自由落下させ、衝突時の衝撃(G)を内蔵の加速度計で測定し、吸収力を判断します。